きんろう病院

特定医療法人防治会
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じん肺健康診断 石綿健康診断 ほか

特殊健康診断の種類

法令に定められた特殊健康診断

じん肺健康診断

事業者は、就業時・定期・定期外・離職時において健康診断を行う必要があります。

検査項目
  • 粉じん作業歴の調査
  • 胸部エックス線直接撮影検査
  • 胸部臨床検査及び肺機能検査
  • 合併症(肺結核,胸膜炎,続発性気胸,続発性気管支炎など)に関する検査
実施時期
就業時健康診断(じん肺法7条)

事業者は、新たに常時粉じん作業に従事することとなった労働者 (当該作業に従事することとなった日前1年以内にじん肺健康診断を受けて、 じん肺管理区分が管理2又は管理3と決定された労働者その他厚生労働省令で定める労働者を除く。)に対して、 その就業の際、じん肺健康診断を行わなければならない。 この場合において、当該じん肺健康診断は、厚生労働省令で定めるところにより、その一部を省略することができる。

定期健康診断(じん肺法8条)

事業者は、次の各号に掲げる労働者に対して、それぞれ当該各号に掲げる期間以内ごとに1回、定期的に、 じん肺健康診断を行わなければならない。

  • 常時粉じん作業に従事する労働者(次号に掲げる者を除く。) 3年
  • 常時粉じん作業に従事する労働者でじん肺管理区分が管理2又は管理3であるもの 1年
  • 常時粉じん作業に従事させたことのある労働者で、現に粉じん作業以外の作業に常時従事しているもののうち、じん肺管理区分が管理2である労働者(厚生労働省令で定める労働者を除く。) 3年
  • 常時粉じん作業に従事させたことのある労働者で、現に粉じん作業以外の作業に常時従事しているもののうち、じん肺管理区分が管理3である労働者(厚生労働省令で定める労働者を除く。) 1年

2 前条後段の規定は、前項の規定によるじん肺健康診断を行う場合に準用する。

定期外健康診断(じん肺法9条)

事業者は、次の各号の場合には、当該労働者に対して、遅滞なく、じん肺健康診断を行わなければならない。

  • 常時粉じん作業に従事する労働者(じん肺管理区分が管理2,管理3又は管理4と決定された労働者を除く。)が、労働安全衛生法第66条第1項又は第2項の健康診断において、じん肺の所見があり、又はじん肺にかかっている疑いがあると診断されたとき。
  • 合併症により1年を超えて療養のため休業した労働者が、医師により療養のため休業を要しなくなったと診断されたとき。
  • 前2号に掲げる場合のほか、厚生労働省令で定めるとき。

2 第7条後段の規定は、前項の規定によるじん肺健康診断を行う場合に準用する。

離職時健康診断(じん肺法9条の2)

事業者は、次の各号に掲げる労働者で、離職の日まで引き続き厚生労働省令で定める期間を超えて使用していたものが、当該離職の際にじん肺健康診断を行うように求めたときは、当該労働者に対して、じん肺健康診断を行わなければならない。ただし、当該労働者が直前にじん肺健康診断を受けた日から当該離職の日までの期間が、次の各号に掲げる労働者ごとに、それぞれ当該各号に掲げる期間に満たないときは、この限りでない。

  • 常時粉じん作業に従事する労働者(次号に掲げる者を除く。) 1年6月
  • 常時粉じん作業に従事する労働者でじん肺管理区分が管理2又は管理3であるもの 6月
  • 常時粉じん作業に従事させたことのある労働者で、現に粉じん作業以外の作業に常時従事しているもののうち、じん肺管理区分が管理2又は管理3である労働者(厚生労働省令で定める労働者を除く。) 6月

2 第7条後段の規定は、前項の規定によるじん肺健康診断を行う場合に準用する。

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石綿健康診断

雇入れ時、当該業務への配置換え及びその後、6ヶ月以内に1回、定期に次の項目の健康診断を実施しなければなりません。

対象業務

石綿若しくは石綿をその重量の0.1%を超えて含有する製剤その他の物を取り扱う作業(試験研究のため取り扱う作業を除く。)又は石綿等を試験研究のため製造する作業

検査項目
  • 業務の経歴の調査
  • 石綿によるせき,たん,息切れ,胸痛等の他覚症状又は自覚症状の既往歴の有無の検査
  • せき,たん,息切れ,胸痛等の他覚症状又は自覚症状の有無の検査
  • 胸部のエックス線直接撮影による検査
  • (以上の結果、医師が必要と認めた場合に実施する項目)

  • 作業条件の調査
  • 胸部のエックス線直接撮影による検査の結果、異常な陰影(石綿肺による線維増殖性の変化によるものを除く。)がある場合で、医師が必要と認めるときは、特殊なエックス線撮影による検査,喀痰の細胞診又は気管支鏡検査

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有機溶剤健康診断

雇入れの際、当該業務への配置替えの際及びその後、6ヶ月以内ごとに1回定期に次の項目の健康診断を実施しなければなりません。

対象業務
  • 有機溶剤等を製造する工程における有機溶剤等のろ過,混合,攪拌,加熱又は容器もしくは設備への注入の業務
  • 染料,医薬品,農薬,化学繊維,合成樹脂,有機顔料,油脂,香料,甘味料,火薬,写真薬品,ゴムもしくは可塑剤又はこれらのものの中間体を製造する工程における有機溶剤等のろ過,混合,攪拌又は加熱の業務
  • 有機溶剤含有物を用いて行う印刷の業務
  • 有機溶剤含有物を用いて行う文字の書込み又は描画の業務
  • 有機溶剤等を用いて行うつや出し,防水その他物の面の加工の業務
  • 接着のためにする有機溶剤等の塗布の業務
  • 接着のために有機溶剤等を塗布された物の接着の業務
  • 有機溶剤等を用いて行う洗浄(12に掲げる業務に該当する洗浄の業務を除く。)又は払拭の業務
  • 有機溶剤含有物を用いて行う塗装の業務(12に掲げる業務に該当する塗装の業務を除く。)
  • 有機溶剤等が付着している物の乾燥の業務
  • 有機溶剤等を用いて行う試験又は研究の業務
  • 有機溶剤等を入れたことのあるタンク(有機溶剤の蒸気の発散するおそれがないものを除く。)の内部における業務
  • 検査項目
    • 業務の経歴の調査
      • 有機溶剤による健康障害の既往歴の調査
      • 有機溶剤による自覚症状及び他覚症状の既往歴の調査
      • 有機溶剤による5~8の検査及び(ア)~(オ)に掲げる異常所見の既往の有無の調査
      • 4の既往の検査結果の調査
    • 自覚症状又は他覚症状の有無の検査
    • 尿中の有機溶剤の代謝物の量の検査
    • 尿中の蛋白の有無の検査
    • 肝機能検査(GOT・GPT・γ-GTP)
    • 貧血検査(血色素量・赤血球数)
    • 眼底検査
    • (医師が必要と判断した場合に実施しなければならない項目)

    • 作業条件の調査
    • 貧血検査
    • 肝機能検査
    • 腎機能検査(尿中の蛋白の有無の検査を除く)
    • 神経内科学的検査

    自覚症状又は他覚症状については、医師が次の項目のすべてをチェックしなければなりません。

    頭重、頭痛、めまい、悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛、体重減少、心悸亢進、不眠、不安、焦燥感、集中力の低下、 振顫、上気道又は眼の刺激症状、皮膚又は粘膜の異常、四肢末端部の疼痛、知覚異常、握力減退、膝蓋腱・アキレス腱反射異常、 視力低下、その他

    代謝物の量の検査,肝機能検査,貧血検査,眼底検査を実施しなければならない有機溶剤
    有機溶剤の種類 検査項目
    代謝物 肝機能 貧血 眼底
    キシレン,スチレン,トルエン,1・1・1-トリクロルエタン,ノルマヘキサン      
    N・N-ジメチルホルムアミド,トリクロルエチレン,テトラクロルエチレン    
    クロルベンゼン,オルトジクロルベンゼン,クロロホルム,
    四塩化炭素1・4-ジオキサン,1・2-ジクロルエタン,
    1・2-ジクロルエチレン,1・1・2・2-テトラクロルエタン,クレゾール
         
    エチレングリコールモノエチルエーテル,
    エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート,エチレングリコール,
    モノブチルエーテル,エチレングリコール,モノメチルエーテル
         
    二硫化炭素      

    上記指定の有機溶剤が5%を超えて含有されている物質を製造又は取り扱う場合にも検査が必要です。

    代謝物の検査内容
    対象物質名 検査内容
    キシレン 尿中メチル馬尿酸
    スチレン 尿中マンデル酸
    トルエン 尿中馬尿酸
    1・1・1-トリクロルエタン 尿中トリクロル酢酸又は総三塩化物
    ノルマヘキサン 尿中2・5-ヘキサンジオン
    N・N-ジメチルホルムアミド 尿中N-メチルホルムアミド
    トリクロルエチレン 尿中トリクロル酢酸又は総三塩化物
    テトラクロルエチレン 尿中トリクロル酢酸又は総三塩化物

    年2回の検査のうち1回については医師の判断で省略することができます。

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